「熟考する」を意味するフィンランド語、「harkita」と「pohtia」の違いを調べました。
「harkita」と「pohtia」は日常でもたまに聞く動詞だね。
どちらも「よく考える」「熟考する」って紹介されることが多いよね。
うん。でもニュアンスは違うっぽいね。
「harkita」と「pohtia」の使い分けを知りたい!
「harkita」と「pohtia」の違い
フィンランド語の動詞「harkita」と「pohtia」はどちらも「熟考する/よく考える」と訳され、意味が似ています。
辞書にも「徹底的に考える、あらゆる可能性を評価する」と同じことが書かれています。
ajatella jtak perusteellisesti, eri mahdollisuuksia arvioiden
Kielitoimiston sanakirja
じゃあ、どっちを使ってもいいじゃん?
…と思いますが、そういう訳にはいきません。
これはharkitaに「徹底的な思考に基づき、結論に達する(こうと見なす)」という追加の意味があるためです。
なので、この2つは使い分けが必要になります。
一筋縄では行かない!
使い分け方
2つの単語の使い分けをザックリまとめると、次のようになります。
HARKITA
- 行動/決断に結びつける熟考
- 選択肢の中から、なにかを選びとるための熟考
- 「するかどうか」の熟考
POHTIA
- 決断のともなわない事柄の熟考
例えば、「エンジニアは新しいプロジェクトに参加するかどうか熟考する。」という場合。
ここでは「harkita」を使います。
Insinööri harkitsee uuteen projektiin osallistumista.
参加する?参加しない?
…という行動/決断を伴う熟考だから「harkita」です。
この会話のようなイメージです。
新しいプロジェクト、一緒にやる?
Harkitsen asiaa.
(決断を下すために)よく考えるよ。
一方、「エンジニアは同僚の質問を熟考する。」という場合はどうでしょう?
「pohtia」です。
Insinööri pohtii työkaverin kysymystä.
こちらは質問についてよく考えているだけであって、決断を伴いません。
そのため「pohtia」の登場となるわけです。
さっきの質問だけど…
Pohdin asiaa.
(質問について)よく考えてるよ。
例文
ここからは例文です。
二つの動詞の違いを感じながら読んでみてください。
Mies harkitsi omakotitalon ostamista.
男性は一軒家を買うかどうかよくよく考えた。
Presidentti pohtii tasavallan tulevaisuutta.
大統領は共和国の未来について熟考した。
Koiran hankkimista on harkittava uudestaan.
犬を飼うかどうか、もう一度よく考えなければならない。
Opiskelijan vastaus oli hyvin pohdittu.
生徒の答えはよく熟考されたものだった。
以上です!
身近な単語でも、まだまだ知らないことがあるわ。
フィンランド語、おそろしい…。
ではまた〜